関林廟は河南省洛陽市から7キロ離れている関林鎮に位置します。北は隋唐時代の古城と接し、南は龍門石窟に臨み、東西は青々とした山と透き通った清流に囲まれています。ここは武の聖人と称される関羽の墓地、世界三大関廟の一つで、中国で唯一の「林」と「廟」の二つの建築スタイルを有する観光地です。関林廟は漢の時代から築き始められ、明の万歴20年(1592年)に修築され、敷地面積は12万平方メートルあり、明と清の時代の建築物は150軒余り、古代の石碑は70枚余りが残されています。「関林翠柏」は「洛陽八小景の一つ」として、長い歴史を持っている柏がいきいきと生い茂っており、雨が上がった時、雲と霧が墓にまつわりながら立ち上る風景はいつも見る人を深く驚嘆させます。
建築
関羽墓の前は柏の古木が千本以上も聳えていることから、関林と呼ばれるようになりました。関林には主な建築が全て中軸線に位置し、前から後へとそれぞれは舞楼、大門、儀門、甬道、拝殿、大殿、二殿、三殿、奉勅碑亭、石坊、八角亭、一番後は関塚となっており、中国古代建築の特徴をよく表しています。
大門は清の乾隆56年(1791年)に建築され、その上には81枚の金色の釘が飾られており、封建社会では最も高い身分の象徴です。大門の両側には壁があり、「忠義」、「仁勇」
という四つの文字が書かれ、関羽の「君主に忠実、友人に仁義、勇敢」の一生を総括しています。大門の前に白い大理石で彫刻された雄の石獅子が二頭踞っており、洛陽で現存する明の時代に彫刻された石獅子の中に一番大きいです。
舞楼は関林の大門と向き合っており、「凸」という字の形をしており、屋根の構造も巧みで、古代舞台の典型的な建築と言えます。
儀門の前にも鉄製の獅子が2頭踞っており、明の時代に鋳造され、重量は1500キロを超えているそうです。そのほか、儀門と大殿の間は石板で舗装された道があり、道側の柱には全て獅子の頭に彫刻され、計104個あり、さまざまな姿を見せて、いきいきとしており、ほかの関廟には見られない風景です。
関帝塚は八角形をしていて、高さは10メートル、敷地面積は250平方メートルとなっており、周りは壁に囲まれています。墓の前は康煕の勅を奉じて立てられた高さ4.8メートルの石碑があり、下には亀、上には龍が彫られて、石碑には隷書で「勅封碑記」と刻まれています。護碑亭は木製の八角亭で、彫刻が精巧で美しく、清の時代の亭類建築の典型です。
観光ガイド
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営業時間:08:00~18:30
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見学に要する時間:2時間
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交通アクセス:バス:15、39、55番バスで「関林廟」駅で下車。
列車駅から81、55番バス、白馬寺から58番バスで直行できます。
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ベストな観光時期:一年中どの季節でも関林を訪れるよい時期と言えるでしょう。毎年4月に行われる「牡丹大会」の間、洛陽はまるで花の海になり、観光客が全国各地から訪れてきて、非常に賑やかです。秋も洛陽を訪れる良い季節で、秋空が高く空気がすがすがしく、山登りしたり、菊の花見をしたりするのにピッタリな時期です。