箭竹海は標高2618メートルのところにあり、深さは6メートル、面積は17万平方メートルで湖岸の周りにはたくさんのヤダケが生えているのでこのように名付けられました。箭竹海の周りには山々がそびえたち、植物が青々と茂っています。湖面は広く、深い青色をした水を湛えています。風がない時には対峙する山々と揺れる竹の蔭が水面に逆さに映し出されます。雨季には水蒸気が立ちのぼり霧がかかったようです。
このような絶景に足を踏み込めば、いったい山が水に入ったのか、それとも水が山に染み込んだのか、と分からなくなります。冬のになると、寒さが厳しくなりますが箭竹海の湖水はさらにも増して澄み、水面が揺れると生気に溢れます。此処、箭竹海には倒れた枯れ木が朽ちて珊瑚のように沈んでおり、その景観は見るに値します。そして、枯れ木が石灰化し、そこから新芽がでており、それは「枯木逢春」と呼ばれ「衰えたものが再びよみがえり、勢いを取り戻す」という意味を表しています。
箭竹海の水が森に流れ、崩れてできた土手によっていくつかの水流に分けられています。水は上から流れ落ち箭竹海の滝になっています。滝の幅はとても広く、落差が小さいので流れは弧を描いています。真っ青な湖、純白の水流そして周囲を舞う草花は、お互いに引き立てあい絶好なコントラストを成しています。桟橋を歩く観光客はまるで「絵巻」の中にいるような気分になります。
2011年、中国の有名な監督である張芸謀は箭竹海を『英雄』という映画の撮影地に選び、この地で撮影が行われました。この絶景は見た者に帰ることを忘れさせてしまいます。