中国の漆絵は、絵画の一種としてまだ数十年の歴史しかありません。しかし装飾模様として漆器に付いていた「漆絵」の歴史は遥か2千年前まで溯ることができます。浙江省余姚県河姆渡遺跡から発掘された朱漆碗(赤漆を塗った素地の碗)は世界で現存する最も古い漆器で7千年の歴史を持っています。河南省信陽長台関で出土した漆を塗った瑟(琴に似た弦楽器の一種)と、狩りの踊り、神仙、妖怪、龍、蛇などの上絵が描かれていた漆絵も、2千年あまりの歴史があります。ほかに有名なものは、湖南省長沙市馬王堆漢墓から出土した漢代の木棺に描かれた漆絵、山西省大同市司馬金龍墓出土の漆絵屏風、明清時代の数多くの漆絵屏風などです。
中国の漆絵の地方流派は主に北京漆絵、福建漆絵、重慶漆絵、江西漆絵、天津漆絵、広州漆絵、南京漆絵に分けられています。漆絵の技法は多様に富んでおり、様々な技法によって、刻漆、堆漆、雕漆、嵌漆、上絵、磨漆などの種類に分けられます。
漆絵は天然漆(漆の木から採取した粘り気のある白い樹液で、優れた品質を持つ天然の塗料)を主な素材として描いた画です。そのほか、金、銀、鉛、錫、卵の殻、貝殻、石切れ、木片なども用いられます。
漆絵の作り方は極めて複雑です。厳選した木地に下染めをし、下絵に手を加え最終的なものにし、漆を塗り、卵の殻や金などを貼り、銀を付け、上絵を描き、線を刻み、漆を被せ、磨きをかけるなどいくつもの工程を踏むことで素晴らしい漆絵が出来上がります。
ひとつの漆絵は普通、何十回も漆を塗らなければなりません。塗っては干しを何度も繰り返します。その後、磨きをかけます。漆を塗ったばかりの画はあまりツルツルしていないので、磨かなければあのような光沢は生まれません。漆絵の光沢度を保つために、最後にワックスをかけます。
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