木版年画

　木版年画は旧正月に掛ける吉祥やめでたい雰囲気を表す絵で、中国の伝統的な木版画印刷の方法で（顔料を水でとき、油性のものを用いらないのが特徴.“水印木刻”ともいう）作る年画です。木版年画は中堂画（客間の中央の壁に掛ける掛け軸）、門画、影壁画（影壁は表門を入った所にあるついたてのような壁）、窓画、カマド壇（カマド王様を祭るため作る神壇）画、テーブル掛けなどの種類があります。

　年画を作る方法と表現形式は長い歴史を経て、特有な魅力を形成しました。木版年画は一般的に新年や行事の際に使われるので、吉祥やめでたい内容を主として、人々の幸せな生活を祈る願いを託します。そして、年画の形式は実用と人々の要求に従って変わります。

　木版年画の流派は朱仙鎮木版年画、平陽木版年画、仏山木版年画、新絳木版年などの木版年画があります。

　木版年画と言えば、河南省開封市朱仙鎮の木版年画は中国木版年画の鼻祖と言われます。朱仙鎮木版年画は主に開封市と朱仙鎮と周りの地区で用いられます。そして天津市の楊柳青、蘇州の桃花塢、山東省の濰坊などの地区の木版年画も朱仙鎮の木版年画に影響されています。朱仙鎮の木版年画は色があざやかで長い時間に経ててもさめることはなくて、対比強烈、豪放な特徴を持っています。また、年画は伝統的な技法で図を作り、画面の内容も本末の区別があり、対称な美感が呈されています。

　木版年画の種類は武門神、文門神、神像図、劇出（絵や彫刻で芝居の一場面を題材にしたもの）などがあります。武門神はまた将軍、武財神、勇士型などに分けられます。門神は祈福、童子門神と避邪魔除の種類があります。

　作る方法は刻版カラーオーバーレイを主として、一般的六版を一組とし、九版を一組とすることもあります。色は暖色にして、人物は白い顔と赤い瞼にすることは年画の特有な装飾手法です。年画を印刷する時、透明な水色を使って、出来上がる年画の色は少し木目が現れ、これが木版年画ならではの特徴だと言います。