宝通禅寺は武昌洪山南麓に位置し、湖北省の有名な古いお寺で武漢市仏教四大寺にもなっています。宝通禅寺は1600年余りの歴史があり世界的にもよく知られています。南北朝時代の劉宋時代(420-479年)に建てられました。もともとは東山寺と呼ばれていましたが唐の貞観代(627-649年)に弥陀寺にと改め、南宋の端平代(1234-1236年)に崇寧万寿禅師と改称しました。明の時代になると成化二十一年(1485年)に「宝通禅寺」となりました。武漢に現存する最古の寺院です。
宝通禅寺は昔から皇室の寺院で、武漢の寺院群の中では異色です。そのため宝通禅寺の建築様式は北京の故宮(故宮―紫禁城とも呼ばれ、明清朝時代の王宮である歴史的建造物です。)に非常に似ています。寺院には放生池、聖僧橋、接引殿、東西庁、大雄宝殿、祖師殿、禅堂などの建築物があり、全体は起伏した山のように並んでいます。寺院の後ろには洪山宝塔、法界宮が建てられています。この他にも東屋や奇岩怪石、幽径、華厳洞、白龍泉などがあり観光客を和ませています。
山門
宝通寺では先ず山門の装飾を見ることができます。門額には「宝通禅寺」と書かれています。その字体は雄壮で力強く、気勢に溢れています。これは中国仏教協会协会の主席であり著名な書家趙朴初先生が書かれたものです。
洪山宝塔
洪山宝塔は名のごとく小高い丘陵になっている緑豊かな洪山公園にあります。元々は臨済塔と称し、元の大徳十一年(1307年)に建て始められ延祐二年(1315年)に完成したとされています。
塔は八角七層の楼閣式塔です。塔身内部には石が積み上げられており外壁にはレンガが用いられています。塔の高さは約43mあります。志書によると各層毎に木の梁を縦横に組み合わせながら上へと積んであります。内部には螺旋階段があります。八角の隅行にそれぞれ風鈴が下がっています。精巧なデザインが施されており湖北省の屈指の塔です。