卵彫刻は、この数年栄えてきた民間工芸品です。鳥類の卵の殻に絵を描いたり彫刻したりするもので、絵と彫刻を同時に描くものです。卵彫刻の工芸品には、数種類ありますが、普通は、以下の二種類に分けられます。一種は、表面の色が少し深い鶏の卵の殻に、人物、山水、花、鳥などの図柄を彫刻してできたものです。見た目はデッサンを輪郭に描く絵に似ています。もう一種は、殻が少し厚いガチョウの卵やダチョウの卵を原料として、浮き彫りか透かし彫りのテクニックによって彫刻してできたものです。鳥類の卵の殻が薄くて脆く、彫刻することが難しいので、現在、卵彫刻はあまり市販されていません。
中国では、明清の時代に、民間で何か祝い事のある日、万事めでたく順調に進めるように、赤い卵を贈り合う習慣になりました。その後、商売人はその赤い卵に動物や花や演劇の顔のくま取りなどの図案を描きあげて発売することになりました。現在、卵に小さな穴を開け、中身を抜き出し、卵の殻に精巧な模様を彫刻し、観賞価値の高く、貴重な芸術品――卵彫刻になります。
作り方:
1.卵を選ぶ。中年の鶏(鳥)が生んだ卵は、殻の厚さが比較的平均しており、表面が滑らかなので、卵彫刻用に適します。
2.小さな穴を開ける。鉛筆で卵の天辺にストローの大きさくらいの丸を描いてから、ナイフでその線に沿って一周軽く切ります。次は、ナイフで丸の直径に沿って点を刻んで線になってから、ナイフで切ってこの丸を外します。最後は、卵の体にいくつか小さな穴を開けてから、これらの穴から吹いて中身を全部穿ります。針で中身を引き出してもいいです。
3.卵の殻をきれいに洗って陰干しする。小さなブラシで卵の中を洗ってから、開けられた穴を下に向いて置き、半月間ぐらい陰干しにします。
4.マーキングを決める。卵を「マーキングを決める器」に置いて、設計図に応じて卵の殻に等分線を描いてから、決められた位置に設計図の部分的な図案を描きます。
5.彫刻する。さまざまな道具を用いて、図案通りに穴を開けたり、すかし彫りしたり、よくない部分をカットしたりします。
6.再び洗って、スチールブラシで卵の殻の内膜を徹底的に洗います。
7.飾る。まずは、内部を飾ります。外部の装飾と言えば、デザインの通りにゴールドの線、カラーのダイヤモンド、チェーン、ビーズ、金属部品、音楽ベールなどちゃんと貼りつけば、でき上がります。
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