ナムツォ(納木錯)はチベット語で空の上の湖、つまり天湖という意味を表します。ナムツォはラサの北方面にある当雄縣に位置し、ラサから240㎞離れています。ナムツォ湖とマーナサローワル湖とヤムドク湖とはチベットの三大聖湖と称されています。湖の西南岸にある延々とした雪山は念青唐古拉 (ニェンチェンタンラ)山脈です。いい日和の時、高くそびえ立っている雪山の影は湖に逆さに映り、安らかで穏やかな気がします。
ナムツォは世界で海抜が一番高い塩湖です。海抜が4,718m、東西の長さが70㎞、南北の長さが30㎞、面積が1,920㎡、チベットで面積が一番大きい湖です。巡礼者にとって、ナムツォは聖地のようなものなのです。ナムツォは天湖、霊湖、神湖の意味を表します。湖にある五つの島は広い一面の青い湖の中に直立します。仏教信者の話によると、この五つの島は五方仏の化身だそうです。ナムツォを巡礼する人々は必ず敬けんで誠意を込めて拝みます。
伝説によると、未年になると、仏、菩薩、仏教を守る神は皆ナムツォへ集まって会を開くそうです。この年巡礼しに来る人が湖を回って歩きながらお経をたった一回読むことは、普段同じことを十万回やることより効果があり、幸せを果てしなく感じられます。そのゆえ、未年になると、お坊さんたちや信者たちは長い旅をしてでも、ナムツォへ来て巡礼するようになります。チベットの暦法に基づく未年の四月十五日、信者たちは各地から押し寄せ、まさに空前の盛況なのです。チベットの人にとっての聖湖は毎年、チベットや世界各地の信者たちを引き付けます。彼らは長くてつらい旅を経てここへ来て、精神の昇華を求めます。毎年6-9月は雨季で、ナムツォへ旅行するベストシーズンです。10-11月は大雪で山道が閉ざされるので、ナムツォへ入ることは不可能です。11-5月は寒く気候が乾燥しているので、チベット高原に入らないほうがいいでしょう。
ナムツォまでは車を貸し切ってラサから行くことをお勧めです。
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