青海省は、中国西北地方のチベット高原北東部に位置する省で、そのほとんどが標高3000~5000mという高地です。省の名前は、省都--西寧市の西に広がる中国最大の湖・青海湖にちなんだもので、「青(チン)」という略称で呼ばれることもあります。長江、黄河、瀾滄江(メコン川上流部)という中国3大河川の水源地帯を擁し、「中国の水がめ」とも呼ばれています。
青海省は、そびえ立つ山々や無数の川と湖に彩られた地域です。壮観な崑崙山脈が省の中央を横断しており、南部にタンラ山脈(タングラ山脈)が、北部には祁連山脈が並びます。省の北西部には、面積約26万平方kmのチャイダム盆地が広がっています。これらの変化に富む地形を、広大な草原が1つにまとめています。遠くから見れば山岳地帯に、近くから見れば平原地帯に見える――それが青海省なのです。
省内には、漢族の他に、チベット族、回族、モンゴル族、トゥ族、サラール族といった54もの少数民族が生活しており、人口の43%を占めています。このような少数民族の独特な文化に触れるには、ここは最高の場所と言えるでしょう。