麗江料理は、ナシ族の料理を中心とし、代表的なものとして、三畳水、八大碗(ナシ族の満漢全席とも言われる、特別な席で出される豪華なセット料理)があります。雲南は植物の宝庫で、麗江でも食材としてキノコがふんだんに使われています。オオシロアリタケ、ポルチーニ(ヤマドリタケ類)、マツタケなど、美味しくて栄養満点です。サーモン料理とスペアリブの燻製も麗江の代表料理には数えられていませんが、とても人気があります。
麗江古城の中心部にある四方街は、屋台や食堂などが所狭しとひしめき合っており、雲南名物の過橋米線を堪能できます。古城を出てすぐの新大街三叉路辺りに麗江の夜市があり、炭火焼きやビールを楽しむ地元の若者達や地方や外国からの観光客達で賑わっています。
下記に、麗江の名物料理を幾つかご紹介します。当然これだけが名物料理ではありません。ぜひご自身でも発見し、周囲と共有してみてはいかがでしょう。
鶏豆涼粉 (麗江特産の豆の澱粉から作った料理)
ところてんに似た麺料理です。東南アジアにも輸出されている大理州(麗江と接する)特産の鶏豆の澱粉から作った料理で す。麗江ならではの作り方で澱粉を煮溶かして型に流し、それを胡麻油と調味料等をかけて食べます。
麗江ババ(揚げパイ)
地元では主食とされています。薄く伸ばした生地が何層も重なっており「千層餅」とも呼ばれています。小麦粉、卵、黒砂糖の甘いあんと、ネギ、ハムなどが入った総菜風のあんがあります。丸い形にまとめて油で揚げてから、釜の内壁に貼り付けて焼き上げています。
氷粉涼宵(果実とバラのスイーツ)
麗江の名物スイーツです。愛玉子のように、特別な種子を布で包み水中で練り、できあがったゼリー状のものに、砂糖とバラの花びらで作ったバラ飴と、海老の形をした米で作ったトコロテンを加えて食します。ひんやり香り高い新感覚スイーツです。
吹肝(豚レバーの干物)
新鮮な豚レバーを膨らませ、塩付けして天日干ししたものです。加熱してスライスし、パセリ、ごま油、しょう油、お酢、ねぎ、しょうがを加え、混ぜて食べます。濃厚な旨味とさっばりとした後味が特徴です。
麗江気鍋鶏(鶏肉の土鍋スープ)
専用の気鍋(タジン鍋のような蒸し土鍋)を使い、水蒸気の力を活かした小さな骨付き鶏のスープ料理です。生姜や塩だけのシンプルな味付けで、蒸す事で具材のエキスを自然にかつしっかりと引きだした逸品です。滋養強壮に効く漢方薬冬虫夏草を加えれば、もっと美味しくなります。
麗江の豆ごはん
ほんのりと塩味のご飯に、そら豆の甘さと挽き肉の旨みがひきたつ香ばしい豆ごはんです。
阿安ヨーグルト
麗江で最も人気ある老舗のヨーグルトです。小豆のこし餡をかけて食べるのが通の食べ方です。
ナシ族風お米の腸詰
豚の血に餅米と香辛料を入れた腸詰めです。モチモチした食感で、味はあまりついていないのが特徴です。
スペアリブの燻製の鍋料理
「腊」は「冬期に干したり燻製にした肉」、「排骨」はスペアリブのことです。「腊排骨火鍋」は、麗江ナシ族が歓待料理として出す名物の鍋です。スペアリブの燻製に筍、じゃが芋、大根などを加えて煮込み、こしょう、しょうがで味付けして、ベースとなるさっぱり味の鍋が出来上がります。これにほうれん草、えのき茸、湯葉等も加えて味わいます。ビールとの相性は抜群です。
ナシ族風焼き肉
赤身と脂身が混じった豚バラ肉を皮が飴色パリパリになるまで焼き、スライスしたものです。余分な脂が落ち、ゼラチン質の甘みが口の中に広がり、赤身が軟らかいのに皮はカリッと香ばしいのです。地元のからし粉をつけて食べるとさらにやみつきになります。