中国南方カルスト

雲南石林

カルストは今から５０万年～３億年前形成されたという地形です。中国南方カルストは雲南省石林の剣、柱、塔の形をしたカルスト、貴州省荔波県の森林カルストと施秉カルスト、重慶市武隆県の天生橋、地縫、天洞、及び金仏山カルスト、広西チワン族自治区の桂林カルストと環江カルストを代表とする立体カルストの共同で構成された中国の景勝区です。2007年に中国雲南省石林、貴州省茘波県、重慶市武隆県はユネスコ世界自然遺産「中国南方カルスト」に登録されました。2014年、貴州省の施秉県、重慶市の金仏山、広西チワン族自治区の桂林と環江県は「中国南方カルスト」第二期に加えました。第一期の総面積は1460ｋ㎡、第二期は1186ｋ㎡に達します。

雲南石林カルスト

雲南石林カルストは昆明市から南東へ８２ｋｍほどの石林イ族自治県に位置します。総面積は４００ｋ㎡で、様々な奇岩が林立しています。石林カルストは、「天下一の奇観」、「世界一の奇岩森林」と呼ばれています。2億7000万年前にはここは海底だったが、地殻変動により陸地となり、雨や地下水の浸食作用で今の姿になりました。

貴州荔波カルストと施秉カルスト

貴州茘波カルスト地形は貴州高原南部の傾斜地に位置し、総面積は６３９ｋ㎡、森林の比率は91.58％で、「地球上のエメラルド色のベルト地帯」と呼ばれ、ここの一帯は主にブイ族、水族、ミャオ族、ヤオ族などの少数民族の居住地です。

荔波カルストは茂蘭森林自然保護区と樟江風景名勝区に分かれています。茂蘭森林カルストは原始性が強く、森林が集中してたくさんあるのが特色です。茘波樟江風景名勝区は樟江の溶食と森林の景観を主体にします。
施秉カルストは貴州省に位置し、貴陽により230キロ離れ、総面積103ｋ㎡です。施秉カルストはドロマイトカルストに属して、「中国南方カルスト」の重要な部分です。舞陽河、黑冲風景区などからなる施秉県の自然環境は素晴らしい。

重慶武隆カルストと金仏山カルスト

市内から車で３時間。武隆には芙蓉洞、天生三橋以外にも地縫、仙女山、烏江画廊等の観光スポットが沢山あります。これらの観光スポットは、芙蓉洞を起点に何れも30分～１時間の圏内にあり、日帰りで２箇所の観光ができます。
金仏山カルストは重慶南東部の南川により15キロ離れ、総面積174ｋ㎡、台原カルストと古い高海抜洞穴システムの特徴があります。他のカルスト地形と違って、金仏山カルストの山頂はデスクのように平たく、典型的な台原カルストです。金仏山風景区内に、百以上の峰が聳え立ち、金仏洞、古仏洞など10数力所の洞窟があります。

広西桂林カルストと環江カルスト

山紫水明の桂林は典型的なカルスト地形です。市内から陽朔まで83キロの漓江くだりをして、桂林で一番素晴らしいカルスト地形を観光できます。漓江の両岸には奇峰奇岩が連なり、山水画のように美しい独特の風景が広がっています。市内にある蘆笛岩、漓江の岸部にある冠岩と陽朔に近い銀子岩はカルスト地形が最も発達している鍾乳洞として知られています。
環江カルストは広西北部に位置し、環江県は中国唯一のマオナン族自治県です。貴州茘波カルストの拡張として、共同で高原から丘陵まで代表的なカルスト地形の変化過程を反映しています。自然環境に恵まれて環江の動物と植物資源が豊富で、中国の自然保護区です。