黒龍江省博物館は1906年に建てられ、古典ヨーロッパのバロックスタイルの建築で、もとはロシア式デパートでした。現在は黒龍江の歴史と文物、芸術、動植物などを保管、研究、展示をする科学センターで、ハルビン市の「一類保護建築物」、「省級文物保護文化財」と認められています。1962年に郭沫若先生が博物館に題名をつけました。
黒龍江省博物館は面積が小さく、建物が古く、施設も粗末のため、ハルビン市太陽島月亮湾に新館を建てる予定です。
概況
博物館の展示ホール
博物館にはコレクション10.7万点余りがあり、展示品は自然と歴史の二分野からなります。マンモスの化石から歴代の貨幣まで様々な展示品に特色があり、興味を持って見学できます。
その中で、五常学田村から出土した古人類の頭頂骨と左下肢脛骨の化石は2万年前、古人類が黒龍江地域で生活していたことを証明しました。阿城市巨源郷城子村の金代斉国王墓から出土した数多くの絹織物は、中国金代の服飾実物の空白をうめました。ハドロサウルス、ケブカサイ、マンモスの骨の化石は珍しく、よく保存されています。また、「黒龍江歴史文物」、「黒龍江古動物」、「鄧散木書刻芸術」なども陳列されています。
展覧区
マンモスの化石
黒龍江歴史文物展覧区
博物館の二階の左側にあり、「黒龍江の原始文化」、「唐代渤海期の黒龍江」、「遼、金代の黒龍江」、「元、明、清朝期の黒龍江」の四つの部分からなります。900件以上の文物を主にして、図表、写真、文字を加えて、黒龍江の歴史概況を展示しています。
古動物展覧区
博物館の二階の右側にあり、主な展示品には黒龍江ハドロサウルス、ケブカサイ、松花江マンモスの大型の骨格化石などがあります。フラルキから出土したケブカサイは高さが1.82メートルで、全長3.67メートルで、足の小指骨までも完全に保存され、「一級の標本」と認められています。松花江河畔の肇源県から出土したマンモスの化石骨組は全長5.45メートルで、高さ3.33メートルで、中国では最もよく保存されているマンモスの化石です。
鄧散木芸術展覧区
博物館の一階にあり、主に鄧散木先生が創作した詩詞、書画、篆刻作品と書道篆刻に関する著作を展示しています。鄧散木先生(1898——1963)は中国当代詩、書、画、印章の創作に専念する著名な芸術家です。先生の書道作品は甲骨文、金文、漢碑などの文字の特色を融合し、気勢が雄偉で、篆書、隷書各体が巧みで、自分なりのスタイルを持っています。
珍しい文物
博物館では元、唐、宋、清、明各時代の磁器、金属装身具、玉細工、服飾、書画、銅製の仏像、印章などが収蔵されています。また、金代の斉国王墓から出土した数多くの女真族の服飾品もここで見られます。
観光案内
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住所:ハルビン市南崗区紅軍街50号
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入場料:無料ですが、入場券を受け取り後見学
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営業時間:8:00——16:00
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交通アクセス:7番、10番、21番、58番、64番、86番、101番線の電車、バスで博物館に到着