旅行シーズン
杭州と言う場所は季節にも天候にも関係なく楽しむことができます。西湖は魔法使いのように、春夏秋冬と晴雨にかかわらず、絶世の美貌を我々に見せてくれます。古来より杭州に住む人の足跡を辿りながら、杭州の四季の美しさを観賞しましょう。
杭州の夏は、さわやかなよそ風、緩やかな湖を楽しめます。その季節に、花見をしながら蘇堤を散歩するのは何よりです。白堤の上にある桃花と柳を眺めて、まるで煙に囲まれるような感覚が味わえます。ところが、龍井茶園は緑に覆われ、ちょうど農民の人々にとっては一年中最も忙しく、楽しい時期です。
真夏の時期、30℃余りの高温で、人々も遊ぶ元気を失ってしまいます。しかし、西湖の蓮の花は真夏の太陽の下で満開となります。曲院風荷の九曲橋は一面緑の蓮に埋まります。淡い匂いに誘われると、暑さもあっという間に消えてしまいます。さらに、五雲山の竹の海は涼しい世界を作り出しています。
天高くさわやかな秋、ちらちらと舞う金木犀の匂いが広々にわたって、観光客が大勢集まります。中秋の前後、杭州の人々はもっと忙しくなります。昼は、銭塘江の潮を見に行き、夜は、遊覧船を乗って月見をしたりと忙しいです。同様に月と水の組み合わせですが、一つは雷の勢いのように騒ぎ、もう一つは穏やかに温和で、自然の不思議さに心を打たれずにはいられません。
厳冬は、万物が枯れて、ただ梅が咲くのみとなります。林和靖が隠居したわびしい山、今までも雪を踏んで梅を探すのに適した聖地です。明朝のある人がこう言いました。西湖のすばらしさは、晴れる湖よりは雨が降る湖、雨が降る湖よりは月の湖、月の湖よりは雪の湖のほうが素晴らしいとのことです。冬の西湖のひんやりとした肌寒さ、厳粛な雰囲気、高慢さはほかのどの季節でも味わえないのです。