西冷印社は、中国で金石、篆刻を研究する著名な学術団体として、浙江省の重点文物保護単位です。篆刻家の丁仁、呉隠らが1904年に創設し、篆刻の大家である呉昌碩が主任、社長となりました。現在、後漢『三老諱字忌日碑』と名家たちの石刻、摩崖題記などがあります。印社内の園林、建築はいずれも自然の地形を利用して作られ、独創性に富む。柏堂、竹閣、仰賢亭、四照閣、観楽楼、華厳経塔などの古跡風景は、山林の景色と金石の雰囲気が一体となっていて、西湖園林の精華が示されています。
漢三老石室内には『三老諱字忌日碑』があります。石碑の高さは1.2メートル、楷書が13行、毎行35字、後漢時代の遺物です。これは1921年初めに浙江省余姚県で出土し、外国人が大金で購入したが、浙江省の金石書法界の人士がすぐに資金を集めて買い戻し、西冷印社がこの石室を建てて大切に保管することとなりました。 華厳経塔は全部で11段、空洞はなく、表面に『華厳経』が刻まれているほか、十八応真(羅漢)像や清代「揚州八怪」の一人である金農が書いた『金剛経』などがあります。