千島湖は浙江省淳安県に位置し、1959年に中国初の大型水力発電所-新安江水力発電所を建設するためにできたダム湖です。千島湖風景区は総面積は982平方キロ、湖面積は573平方キロ、大小1078の島が点在しています。清らかな湖水、繁茂な森、見渡す限りの島々が魅力です。そして杭州-千島湖-黄山の観光コースがあり、沢山の観光客が訪れます。
絵のように美しい千島湖の水面の下、半世紀も水没していた二つの千年古城-賀城と獅城は、あんまり知られてないようです。1959年、華東地区最大の水力発電所を建設するために、元の淳安県、遂安県を合併させ、現在の淳安県を設けました。住人29万人が転移させられ、千年の歴史を持つ賀城と獅城は、27の郷鎮、1000の村、30万ムーの畑(1ムーは約6.67アール)と共に、一夜のうちに湖の底に沈みました。
淳安古城は賀城と呼ばれ、紀元208年に建てられ、新安江の徽商(安徽の商人)が売買商路の要衝地でした。遂安県は五獅山に接し、「獅城」と名付けられました。城内は明、清時代の古塔、牌坊、城隍廟、忠烈橋、五獅書院があり、徽商の商業の中心地として栄えたことを示しています。
2001年、北京の潜水クラブが潜水プロジェクトを企画に、水面下の古城を発見し、その後関係機関は5回の潜水調査を行いました。GPS、ソナーなど先進設備を備える調査隊が探査した結果、賀城と獅城の他、威坪、港口、茶園に三つの良く保存された大型古鎮の存在も明らかにされました。50年も経ちましたが、古城内の民家の柱、階段、煉瓦、院壁、木製のドアなど損傷せずに清楚な姿を残しています。
潜水専門カメラマンが撮影した、水面下の古城の雄大な写真は、人々の関心を引きつけました。千年古城を水中から地上に移して保存するか、それとも水面下にそのままにし、観光トンネルを建設するか、考古学の専門家や建築家などからいろいろな提案を出してもらいました。しかし、古城への損傷を最小にするどんな工事も難しそうに思えます。