漆器

　漆器は、日常品や美術品などに漆を塗り重ねて作る工芸品です。漆は中国（地元）産の漆木から採取した樹液（漆液）を加工した、ウルシオール、酵素、天然樹脂などを主成分としています。漆器を（造る流れ）作る行程は複雑ですが、簡単に（分すると）言うと、素地の加工と漆を塗る事の二つに（分けられ）なります。

　漆器の使用は中国がもっとも早く、約7000年の歴史（を持ちます）があります。漢時代になると、黒、赤色を主とした漆器が盛んになり、（黒、赤色を主としました。）明、清時代(まで)にはピーク（を）に達しました。清代の末に至ると、民間工芸が時局に影響されて、漆器製造の発展も他の工芸品と一緒に（衰え）衰退しました。

　商周時代から明清時代にかけて中国漆器は発展を続け、今日の高い技術を持つこととなりました。北京市、江蘇省、揚州、上海市、重慶市、福建省、山西省平遥、貴州省大方、甘粛省天水、江西省宜春、台湾省南投県など（出産）の漆器が有名で、地方によって異なる特色を持っています。

　北京の堆朱（ついしゅ）は、漆を厚く塗った器（物）に彫刻をほどこし（た器物で）ています。一般的には鮮やかな朱色です。江蘇省、揚州の漆器は表面に貝殻を埋め込んで、螺鈿細工を施（される）しているため非常に美しいです。福建省の脱胎（一閑張「いつかんばり」）漆器は軽く色彩豊かで、湿度や腐食に強いです。
　以上この三つの漆器が中国の伝統的な工芸の「三宝」といわれます。

　中国漆器の工芸は日本や、東南アジア諸国にも大きな影響を与えて、化学工芸及び工芸美術においての重要な発明です。漆の工芸品は日本、インドシナなど東アジアで広く見られます。