西寧の西150キロのところにある、中国最大の塩湖で、青海省の省名の由来になっている。モンゴル語ではココノール、青い湖の意である。周囲は360キロメートル、面積は4560方キロメートル。琵琶湖の六倍である。湖の真ん中に海心山という島があり、島内にはラマ教の寺院がある。また、湖の北西部には鳥島という名の島がある。毎年10数万羽の鳥が青海湖に飛来するが、そのうちの三分の一は鳥島に集中している。
春になると斑頭雁(かりの一種)、鳶色頭カモメ(カモメの一湟種)、アカツクシガモ、鵜など数十種の鳥が島を覆い尽くすようにやってくる。青海湖に生息する魚は湟魚という魚一種類のみ。この魚は鯉の一種で鱗がない。青海湖の標高は高く、3266メートルある。西寧からくると手前に日月峠がみえる。ここが中国内陸とチベットの分水嶺で、ここを越えると裸麦の農耕の世界から草原の遊牧の世界へと景色は一変する。この峠には、唐の時代にチベット王ソンツェンカンポに嫁いだ文成公主を偲ぶ日月亭がある。