新疆のカシュガル市で、最も特色に富むのは職人街です。職人街の名称は「ウスタンボイ工芸品街」で、アイテガルイスラム教寺院に近く、長さが約1000メートルです。手工業の工房と露店を集まり、カシュガル及び中央アジア工芸品の展覧区になりました。
工芸品
まず職人街に入ると、目に入るのはいくつの工芸品屋です。店内は銀色の光が輝いていて、値段の高くて華麗な花瓶と外国風情に溢れる燭台、精美で鮮やかな酒器とか、精密に彫刻され、生き生きとした象、馬、鹿、鹰など動物の工芸品があります。特に皿の上に刻まれたバダン木花模様とウイグル族の少女塑像は感心させられました。それはほとんどパキスタンとトルコから買ってきたもので、ヨーロッパやアメリカ、中国の観光客に人気があり、人に送ることができる珍しい記念品です。
小刀
小刀を売る店には、さまざまな種類の小刀がたくさんあり皆立派です。小刀はウイグル族の男性には欠かせないもので、それを使って肉や果物を切るのに便利なだけでなく、男の剽悍さと豪快さが一層現れます。作りにこだわり、精美さも加わったことが、小刀に人気がある原因なのです。
帽子
バダン木花、曲曼花などの模様があるウイグル人が気に入る花帽、庫車皮帽、カワウソ帽はゆったりとして気品が高いです。その帽子はカシュガルの旅行記念品として日本やアメリカ、東南アジア、ヨーロッパ各国に輸出されたことがあり、中国の観光客も買います。工程が複雑な手作りの花帽も機械で作られるようになりましたが、地元の人にとっては手作りのものが高級品とされています。
楽器の制作
楽器の制作はカシュガルの特色ある手作業による民族工芸品です。舞踏が得意なウイグル族も民族楽器作りが上手で、楽器の材料にこだわります。また、その製作工程が複雑で、楽器の色彩も調和がとれていて、濃い褐色の琴に、黒白の米粒のような模様が組み合わさり、精美な工芸品ともいえます。ウイグル族の生活に欠かない木箱と揺りベッド屋、銅壷、銅鍋の彫刻などの、製作工房が至る所にあります。また、店内にはガラスケースが設置され作品が展示されています。各年代の古い貨幣には中国のものと海外のものとがあり、貨幣の収集が好きな人が、いつもここで味わって購入しています。
徒歩観光街は古い商業街だけでなく、ウイグル族の勤勉さと知恵の印といえます。