扎染は中国の伝統織染物工芸で、ろうけつ染め、型染めとならんで中国古代の三大模様染め技術と称されています。黄河流域で発祥して以来、数千年におよぶ悠久なる歴史の中で生まれた模様は1000種以上とも言われています。民族ごとの特色の中に、中国の伝統的な風俗習慣・美意識が見事に反映されています。
染め方
扎染には主に白地の布が用いられます。染料の原料は、古くから漢方としても知られる「板藍根」の葉で、少量の生石灰を加えて発酵させると、美しい藍色の染料となります。
扎染の制作工程は、「絞り」と「染め」の二つに分けられます。先ず図案に合わせて、布を折ったり畳んだり巻いたりしたあと、糸や縄で縛ったり、針で縫ったりして、模様になる部分を絞ります。その後、生地を染液にまんべんなく浸します。その際、絞られた部分には染料が染みず、生地の原色を保つことで模様が浮かび上がります。絞り方の組み合わせよって、千以上の模様を作れるそうです。
絞り目をきつくしっかりと結ぶほど模様が鮮明になります。扎染の伝統的な色の組み合わせは、青地に白の模様です。鮮やかな青色に浮かぶ白い模様は可憐、素朴であり、純情、誠実な白族人民の人情を表すようです。
大理民族扎染の図案は、ありふれた日常の風景を主な題材としています。伝統的な扎染工芸に芸術的な手法を加え、芸術化と実用化を融合した完璧な工芸品といえます。手作業で布を縫い締め、何度も染液に浸けます。出来上がった染布はとても鮮やかで、色褪せしにくくなります。また、染料は植物から作られているため、化学的な染料とは違い、肌に優しく、消炎、殺菌、解熱の効果があります。
ペー族扎染主に規則的な幾何学模様を用いた図案がよく見られる他、動物や植物、日常風景をモチーフにしたものも見かけられます。歴代の貴族の服装には日常風景が写し取られたものもあり、鮮やかな染が当時の様子をいきいきと伝えています。現在では、伝統的な青地に白の模様のほか、時の流れを映すように新しい模様の扎染が生まれています。ペー族扎染の染布は、頭巾、腰巻き、スカート、ゲートル、カバンなどに加工され、その種類は百種以上と言われています。
そのほか、イ族扎染や現代扎染と呼ばれるものも生まれています。
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