カラクリ湖は新疆ウイグル自治区にあり、パシール高原の東部の「氷山の父」と呼ばれるムスグアタ峰の山裾に位置しています。そしてまた「カ湖」とも呼ばれています。
ウイグル語で「カラクリ」は「黒い海」を意味します。標高3600メートルの所にあり、深さは30メートル余り、広さは10平方キロメートルあります。カラクリ湖は山々に囲まれ、湖畔には栄養価の高い草が生い茂っているので牧畜民たちはいつもここで馬や牛などを放牧しています。晴れ渡った天気の日には、澄んだ湖面に雪の積もった峰が映り、湖の青さと山の景色が一体となってまるで絵画のようです。湖の周りにはモンゴル族のパオ体験やボート、駱駝、馬などに乗せてくれるお店が揃っています。
カラクリ湖自体はさほど広くないのでムスグアタ峰などの壮大な峰がなければあまり魅力的な観光地とは言えません。山と湖、一体となって美しい光景を作っています。カラクリ湖は雪峰の麓にひっそりとあるこの景色はまるでかわいい少女が英雄の懐に抱かれているようです。水が神秘的な光を放ち、幻想的な美しさです。湖畔は青い山脈がより一層青い水面に映り美しさを増します。カラクリ湖は世界でも稀な高原にある湖です。湖は多くの雪山に囲まれ、その中でも特に壮大なムスグアタ峰はより神秘的な色彩を放っています。穏やかな天候の日には雪峰と草原、そして草を食べている馬たちが水面に映り和やかな景色をつくりだしています。雨が降ると、湖はたちまち鉛のように黒くつややかな姿に変わります。
毎年、夏と秋には登山のメッカとなる素晴らしい観光スポットです。湖畔には少数民族の雰囲気に溢れた宿泊地やレストランがあり、ボートも楽しむことができます。
日が昇る前のムスグアタ峰とカラクリ湖は青い光を放っています。太陽が徐々に昇り、10分間でムスグアタ峰は赤から金色、そして最後に浅いピングへと変化していきます。さらに美しいのは、鏡のような静かな湖面に山の景色が映り、日の出とともに水面から水蒸気が漂いまるで天国のような光景です。