蘇公塔の別名は「額敏塔」で、トルファン市の東の郊外から2キロメートルの木納村にあり、形がユニークなイスラム教の塔です。蘇公塔は新疆で現存する最大の古塔で、紀元1778年に建てられ、すでに230年余りの歴史を持っています。清朝の名将トルファン郡王・額敏和卓が清朝の恩義に報いたため、自分はアラーに敬虔で誠意をもつことの証と、一生の業績を後世に残すために、7000テールの銀錠を支払って造られたものです。1957年に、蘇公塔は全国重点文物保護単位になりました。毎年、ここに来て礼拝する人がたくさんいます。
蘇公塔の高さは44メートル、塔の土台の直径は10メートルです。塔内には72段の螺旋階段があり、塔の周囲は違う方向と高さに14個窓口が作られています。塔の表面には層によって三角形紋様、さざ波紋様、菱形紋様などの15種の幾何模様を造られ、イスラムの建築スタイルを備えています。一番珍しいのは塔の内部構造で、ここは一本の木材も使わず、塔の中心に煉瓦を軸にした柱を作り、そこに72段の螺旋階段を設けて、塔の先端に到達できる階段としてだけでなく、木材の支柱の代りに塔の強化が図られています。
蘇公塔に隣接するのは蘇公塔礼拝寺で、新疆の境界内で最大のイスラム教礼拝寺の一つです。敷地面積は2500平方メートルで、室内はかなり広く、建物は厳かでかつ華美さを排しています。イスラムのお祭の時には、早朝からはるばる多くの人がやって来てここに集い、アッラーに祈りを捧げています。
蘇公塔文物陳列館は1999年に建てられた現代化の文物展覧館です。上には展望台があり、遠くを眺めることができます。現在、陳列館では和田地方の逸品文物展覧会が行われており、和田地方の百種余りの精美な文物が陳列されています。