交河故城は世界最大、最古の土で築かれた都市遺跡で、保存状態のよい都市遺跡です。 唐の時代に西域の最高軍事機関である安西都護府が設置されました。新疆ウイグル自治区トルファン市の西方13キロにある島形の台地にあります。2本の河が南側で合流することからその名がついた「交河故城」は昔、西域36国の一つ、『車師前国』の都でした。
交河故城遺跡の全長は約1650メートル、幅は最大で約300メートルで、全体的には柳葉形に見えます。トルファンは気候が乾燥しているので故城の保存状態は良好です。建築物はすべてが天然の土を掘って作られたもので、配置が唐の都、長安に似ています。交河故城は寺院や議会の跡地、塔群、民家など様々な建築物が集まった古代遺跡です。そのうち、寺院の敷地面積は5000平方メートルで、大仏寺の前には井戸があります。仏塔群には101基もの仏塔が整然と残っており、空から見ると交河故城は一枚の大きいな柳葉のように見えます。
交河故城から出土した文物はたくさんあります。例えば唐の時代の蓮花煉瓦、蓮花経巻があります。最近、考古学の専門家たちは地下に建てられていた寺院と車師前国貴族の墓地を発見し、そこから仏舎利などの貴重な文物を出土しました。交河故城は、紀元前2世紀-5世紀(今から2000-2300年前)に車師国人によって建設されたものです。南北朝と唐の時代に最盛期を迎え、9世紀-14世紀に戦火によって衰えていきました。元末の察合台の時代にトルファン一帯には戦火に苦しみ、交河城は焼け落ちてしまいました。
古城遺跡はよく保存され、寺院エリア、官府エリアなどに分けられています。古城は総面積が約47万平方メートルで、現存する建築遺跡の面積はおよそ36万平方メートルです。城内の建築物はほとんどが唐の時代に建てられたもので都城の構造は独特で、宋代以前の中原地域の都市にある建築物と同じような特徴を持っています。
2000年以上にわたる時を経て今でも高く聳え立つ交河故城は「世界で最もすばらしい廃墟」と言われています。