関林堂は、中国河南省洛陽市の南郊7Kmに位置する、劉備に忠義を尽くした三国時代の英雄――関羽を祭る廟で、中国現存の三大関帝廟の一つです。
歴史
ここは関羽の首塚として、その名は天下に轟いています。三国誌によると、関羽将軍は呉の孫権と戦い、湖北省宣昌近くの唐陽で敗北しました。孫権は魏国のトップリーダー曹操の歓心を得るために、殺された関羽の首を切り魏国の都-許都へ送りました。関羽の死に対する責任を魏国に転嫁することを知っている曹操は、関羽を義士と見なして、極力諸侯の礼を尽くして葬式を執り行いました。その後、忠義を重んじている関羽は後世に信仰され、全国で祀られるようになりました。
観光スポット
明万歴二十年(1592年)、漢代関帝廟を基に、占有面積は200畝余にまで拡張されました。庭園は四進式で、母屋及び両側の部屋は150間あります。関公に参詣する大規模な聖域も整備されています。園内には、明、清時代に残された記念建造物のほか、石造りの獅子が110頭、歴代墓地の碑石70箇所、柏の老木が1000本以上生い茂り、重厚な雰囲気です。とても厳かな宮殿と見なされています。明代の頃に建造された殿堂には、三国誌の名場面が描かれた壁画も見えます。さらに殿内に置かれている彩りも鮮やかな関羽の像と関羽の巨大な武器――3m程度の刃物も展示されています。濃厚な関公文化の雰囲気となっています。
舞楼
関林堂は、保存状態の良い古代建築群です。その中、最も有名な建物は舞楼です。舞楼の前部の歇山頂と後部の硬山式が組み合わさっています。この巧妙な構造は国内でも珍しいです。関林堂堂内の碑を守るあずま屋は、構造が巧妙で、清代の典型的な亭式建築に属しています。