河南省は中国の中東部、黄河の中下流にあり、略称は「豫」であり、その大部分が黄河の南部にあるため、河南と名付けられました。省都は鄭州で、東側は江蘇、山東、安徽に隣接し、南側は湖北に接し、西側は陕西に隣接し、北側は山西、河北と隣り合います。国土面積は16.7万平方キロで、人口は9402万人(2010年まで)です。
天気と地勢
地勢は、西に高くて東に低く、北側、西側、南側で太行山、伏牛山、桐柏山、大別山が境界に沿って分布し、中、東部が華北平原の南部となっており、西南部は南陽盆地になっています。河南は、黄河、淮河、海河、長江四大水系にまたがっており、黄河は中部を横断し、北部の衛河、漳河は海河に注ぎ、西南部の丹江、湍河、唐白河は漢水に注いでいます。河南は、暖温帯-亜熱帯、湿潤-半湿潤モンスーン気候で、一般的に冬は寒冷で雨雪が少なく、春は乾燥して風と砂が多く、夏は暑くて雨も多く、秋は晴れて日照時間が長く、全省一年の平均温度は12℃—16℃です。
歴史と文化
河南は、かつて「中原」と呼ばれ、華夏文明と中華民族の発祥地です。元代まで中国の中心地域でした。洛陽、開封、商丘、鄭州、安陽は、みな著名な千年古都です。夏代は夏邑(今商丘)、偃師二里頭(今洛陽)、陽城(今鄭州)などの周りに都を建てました。夏から金までの4000年間、王朝が10以上、帝王が200位あまり、河南に建都または遷都した期間は3200年以上になります。
河南は、中華文明の源である地であり、中原河洛、三商文化にまで元をたどることができます。漢字文化、姓氏文化、詩詞文化などが広くて深い文化として挙げることができます。
河南は芝居を重んじ、豫劇は中国の四大劇種の中で歴史が最も長い芝居です。豫劇は歌を主にし、調子が強く、熱情と豪快さに溢れ、感情表現が豊かです。また、豫劇は、素朴な大衆の生活を描写するのに向いています、そして、リズムが強烈で、人物の性格が鮮明で、楽曲も緩急がしっかりしています。ゆえに豫劇は喜劇にふさわしいだけでなく、荘厳なシーンを表現することもできます。
観光名所
河南省内の文物には名勝旧跡が多く、なかも、龍門洞窟、殷墟、「天地の中央」にある登封の史跡群の3つが世界文化遺産に指定されており、5A級景勝区としては、少林寺、龍門洞窟、雲台山-青天河-神農山、清明上河園、殷墟、白雲山、尧山、中原大仏、老君山、雞冠洞の11か所があります。世界地質公園としては、中嶽嵩山、雲台山、王屋山—黛眉山、伏牛山の4か所があり、国家重点名勝区としては、嵩山、洛陽龍門、雞公山、王屋山、雲台山、尧山、林慮山、青天河、神農山、桐柏山、淮源、鄭州黄河景勝区といった15か所があります。
河南省の基本情報
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中国語名: 河南
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中国 Pinyin: Hé nán
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位置: 華中
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省都: 郑州
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人口: 99.2 million
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エリア: 167,000 sq. km (64,479 sq. mi.)