鉄道の利用のしかた
鉄道の利用のしかた
-目次-
Ⅰ 列車の種類
Ⅱ 座席の種類
Ⅲ 乗車から下車まで
Ⅳ 列車利用時の安全対策
Ⅰ 列車の種類(速度が速いもの順)
特別快速旅客列車
快速旅客列車
普通旅客列車
普通旅客慢車
Ⅱ 座席の種類 ●硬座
運賃が最も安く、一般の中国人がよく利用する座席の車両です。
ビニールの硬いシート張り、座席は向かい合わせで、それぞれ2、3人掛けです。
荷物は窓の上の網棚に載せることができます。
車両ごとにトイレと洗面所が設置されています。
●軟座
寝台車のない短距離列車用の、柔らかいクッションの座席の車両です。
窓側のテーブルの下には、お湯の入った魔法瓶・ゴミ箱が用意されています。
車両ごとにトイレと洗面所が設置されています。
最新車両には2階建てのものもあります。
車両によってはテレビが設置されている場合もあります。
●硬臥
上、中、下段の三段ベッドが2列づつ向き合った形の寝台列車です。
窓側のテーブルの下には、お湯の入った魔法瓶・ゴミ箱が用意されています。
ベッドはビニール張りでやや硬く、毛布、布団、枕などが備えられています。
日中は自分のベッドで過ごすか、下段のベッドに座らせてもらいます。
通路側にも窓際に折りたたみ座席が並んでいて利用可能です。
荷物は網棚に載せるほか、下段ベッドの下に入れることもできます。
車両ごとにトイレと洗面所が設置されています。お茶・カップ麺等が飲食できるように給湯設備があります。
●軟臥
上、下段の二段ベッドが二列あるコンパートメント寝台列車で、冷暖房が完備されています。
ひとつのコンパートメントの定員は4人です。ドアで通路とは仕切られています。
窓側のテーブルの下にはお湯の入った魔法瓶・ゴミ箱が用意されています。
ベッドは柔らかく、ベッドごとに毛布、布団、枕などが置かれています。
日中は下段ベッドに座らせてもらうことになります。通路にも折畳式の椅子があります。
荷物はドアの上の収納スペースに置くか、下段ベッドの下に入れます。
洗面所は広くて清潔です。お茶・カップ麺等が飲食できるように給湯設備があります。
Ⅲ 乗車から下車まで
1.待合室で列車の到着を待っていただきます。
駅の入口では係員の指示に従ってください。
列車チケットの提示を求められる場合や、荷物をX線検査機に通すよう言われることがあります。
列車の発車時刻の1時間くらい前には、駅に到着するようにしてください。
中国の駅は広くて混雑しているので、待合室がなかなか見つからないという場合があります。待合室は中国語で「候車室」と書いてあります。
軟臥席をご利用の場合中国語で「貴賓候車室」という乗車に便利なところにある特別待合室を利用し、改札時には専門乗務員から案内がありますので安心できます。
待合室に着いたら、ご乗車になる列車の番号の電光掲示板の前の座席で改札が始まるまでお待ちください。
2.改札を通りプラットフォームへ
改札は発車時刻の約30分前に始まることが多いですが、列車が遅れる場合もたび
たびですので、係員の指示に従ってください。
改札口の駅員に列車チケットを提示した後、プラットフォームに向かいます。
もし、該当のプラットフォームが分からなかった場合は駅員に列車チケットを提示するなどすると教えてもらえます。
だいたい改札で一緒だった乗客についていけば、通常問題はありません。
弊社で手配する列車チケットは基本的に軟座、軟臥などの指定席ですので、あわてて乗り込む必要はありません。
プラットフォームについたら、列車チケットの番号の車両を探して乗車します。
3.列車に乗る
車両の入口には列車乗務員がいるので、列車チケットを提示してから乗車します。
硬臥、軟臥などの寝台列車に乗る場合は、乗車時に、金属かプラスチック製の座席票とチケットを交換してもらいます。
この座席票は、目的地が近くなると列車乗務員が座席に来て、本来の紙のチケットに再び交換してくれます。
乗車後は、チケットの番号の座席を探し、荷物を網棚などに入れてください。
硬座の自由席の場合は、空いた座席を探して座ります。
4.下車する
目的地に到着する1時間くらい前に、列車乗務員が上述のとおり、チケットの交換に来ますので、必ず換えてもらいます。寝ている場合は列車乗務員が起こしてくれますので、ご安心ください。
一般的には列車の駐車時間は、10分以内と短いですので、下車準備はできるだけ早めに済ませてください。
列車が停車したら、ホームに降り、人の流れに従って出口に向かいます。(入り口とは別になります)
改札出口でチケットを提示して外に出ます。
Ⅳ 列車利用時の安全対策
1. できるだけ軟臥席をご利用ください。
2. 知らない人からもらった食べ物を食べたり、飲み物を飲んだり、タバコを吸わないでください。
3. 一般的に、駅周辺の治安は悪くスリが多いので、貴重品には十分注意してください。
4. 知らない人からの宿泊斡旋や乗車案内を利用しないでください。
5. 車内ではスリ、置き引き等には十分注意してください。特にトイレ・洗面に行くなど席から離れる場合は貴重品の管理には注意してください。
6. 各車両にあるトイレは都市部に近づいた時や、駅での停車中は使用不可となります。単線が多いため、対向車待ちで、想像以上に長時間停車する場合がありますので、ご注意ください。
7. 寝台車のベッドの周りには、日本のようにカーテン等はなくプライバシーを保つことはできません。貴重品の管理と併せて、ご注意ください。
8. 安全対策ではないのですが、食物・飲み物、衣料、おもちゃ、土産品等の車内販売もあります。