山東省は、中国華北地方沿岸部に位置する省です。中国の母なる川・黄河の下流域にあたり、渤海と黄海に面しています。海をはさんで朝鮮半島と向かい合っており、北西部を河北省、南西部を河南省、南部を安徽省と江蘇省と接しています。山東半島と遼東半島(遼寧省)とで、三日月形の渤海湾を形成しています。中国北部、中国東部、黄河経済帯、環渤海経済圏を結ぶ拠点として、山東省は中国の経済戦略上、大変重要な省となっています。
省都は、「泉城(泉の都)」と称される済南市です。済南には、良質の水の湧き出す泉が100泉以上あり、その中でも「済南72泉」がよく知られています。その筆頭で「Spurting Spring」と紹介されることもある趵突泉は「天下第一泉」の誉れ高く、済南市のシンボルとなっています。
山東省には、美しい山や川、湖沼が多く、多くの観光客を惹きつけています。省内で標高が最も高いのは、省中部に位置する泰山(標高1545m)。反対に、省北西部の黄河デルタ地帯が最も低く、標高2~10mの低地が広がっています。泰山だけでなく、嶗山、昆崳山、蒙山、盧山、厓山といった有名な山々があります。母なる川--黄河の他にも、幅が50mを超えるような河川が100本以上省内を流れています。また、山東省には、中国の10大淡水湖の1つである南四湖(1357平方km)があります。
山東省には何世紀にも渡る長い歴史があり、数々の名所旧跡など観光資源にも恵まれています。1万3000件以上の建築や史跡など、興味を惹かれるポイントが無数に存在します。それらの文化遺産のうち27件が国家レベルの保護の下に、379件が省レベルの保護の下に置かれています。
山東省の基本情報
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中国語名: 山东
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ピン音: shān dōng
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位置:華北
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人口: 9417 万
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省都: 済南
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エリア: 157,800 平方 km