北京人にとって、中秋節は春節(旧暦新年)に次ぐ重要な祝日です。中秋節の歴史は800年以上もあり、「八月節」とも呼ばれています。明の時代から盛り上がりはじめ、清の乾隆皇帝の時代には最も盛んに行われるようになりました。というのも乾隆皇帝はうさぎ年の8月13日の生まれだからです。昔は皇帝の誕生日を「万歳節」と呼び、乾隆は在位60年の間、毎年の誕生日を祝日にしていました。中秋節に関する多くの風習は乾隆の時代に生まれ中華民国の時代まで続き、今ではとても多彩です。
月を祭るため、北京の人の家には「拝月台」があります。そこには果物の他に一家団らんを意味する「月餅」も供えます。そして果物の並び方にもこだわりがあります。桃は石榴の隣で、「多福長寿」と「多子多孫」を、栗は柿の隣で「商売繁盛」を意味します。龍眼を散らし「一家団らん」を祈ります。遠くに旅をしている人がいれば「家族の絆は切れない」を意味する蓮根を並べます。
「玩月」は北京で流行っており、主に二つの方法があります。ひとつは「文玩」といって直接、月を愛でること。もうひとつは「武玩」といって湖や川の水の中に映る月を見ることです。また北京の子供たちはよく路地で月を追いかけます。これを「追月」といいます。
一般の家庭では沢山の花を窓辺に山のように積みます。崇文、宣武の辺りには花市場があります。色とりどりの花で楽しい雰囲気が盛り上がります。
兔児爺は月に住んでいる兔の物語に基づいて作られた兔の人形です。材料は土で、体は人、顔はウサギの形をしています。長い耳(いわゆる「角」)を持ち、武将姿で背中に旗をつけています。虎の上にまたがり、その姿はまるで将軍のようです。大きい人形の背中には立派な傘があります。小さい人形は「短い上着を身につけ物を担ぎ、行商人のようです。あるいは踊りながらお酒を飲み、芸者のようです。」極めて簡単な作りのものは一羽の兔が薬をついている姿の人形でこれは主に子供たちのおもちゃです。子供たちが旧暦の八月十五日前後、大人のマネして兔人形遊びすることは、古い北京だけの風習です。
中秋の名月を愛でるというと、燕京八景(古い北京の八大景観)の一つの盧溝暁月が、最も名高いでしょう。現在も中秋の名月の夜は、多くの市民が月見に盧溝橋へ訪れます。特に、ここ数年、中秋節になると、盧溝橋、苑平城では民俗特色の濃い祭りが盛大に行われています。その日、太平鼓踊りを始め、古くから北京で人気を集めた様々な芸能が、苑平城で上演されます。夜になると、盧溝橋は、2万本ものランプで飾られてライトアップをされます。とても賑やかです。
中央テレビタワーは、北京で一番高い建物です。特に、その環状に走っている露天展望台は、天文愛好者にとり絶好の場所です。夜の中央テレビタワーはネオンに飾られ、遠くから眺めると空にかかっている大きな提灯のようです。塔の中の展望台は、世界中のタワーの中でも最も広く、360度の視界で、北京の全貌を俯瞰できます。そして、そこには自由に調節できる望遠鏡が備えられ、無料で使えます。その望遠鏡は一般の望遠鏡の20倍で、南東方向にある長安街や北西方向にある颐和園までも眼下にできます。
北海公園もお月見にいい場所です。歴史上、数多くの貴族らが北海で月を愛でながら、詩を詠んだり、絵を書いたりしました。中秋の名月の夜に北海に船を浮かべると、白く光って明るい月光、湖に映っている月の倒影、まるで絵画の中にいるような気がします。遠く城の上の空に掛かる一輪の明るい月は、手を伸ばすと届く程、近くに見えます。
什刹海は湖面の広さは約34万㎡で、北京で唯一の広い湖面を有する開放型観光スポットです。湖の両側に枝垂柳、寺院、鼓楼、鐘楼、名人の旧居などが並び、古い北京の独特の風情がそのまま保存されています。中秋の夜、家族揃って、十人ぐらいしか乗れない小舟に乗り、お月見をすることは、この上ない快適なことでしょう。
陽台山は昔から有名な自然風景区です。金章宗時期(1189年~1208年)に、名高い「西山八大水院」の金水院(今の金山寺)と香水院は、この陽台山のうっそうと生い茂る松柏の間に建てられました。ここは、涼しいだけではなく、家族や友達が集まり、お月見をするにも向っています。
泉、古い樹木、木蓮を有する大覚寺は、幽玄な環境で広く知られています。山に寄り掛かるように造営されていて、西を背に、東に向いた大覚寺はおもに天王殿、大雄宝殿、天量寿殿、大悲壇という四つの殿堂からなっています。秋になると、西山の夜は涼しくなり、風が黒い雲を吹き散らし、夜空に明るい月と数え切れない星がはっきりと見えます。大覚寺の庭で、お茶を飲みながら、素晴らしい夜空を見ることはとても趣のあることでしょう。
颐和園は(かつては清漪園と呼ばれました)、万寿山と昆明湖からなっています。仁寿殿を中心とした政治活動区域は、西太后と光緒皇帝が内政や外交などの活動を行う主な場所です。万寿山の麓には、長さ七百メートルもの「長廊」があります。長廊の柱の梁の上は、8000幅を超える絵画が描かれています。長廊と繋がっているのは、いつも小波が青く輝く昆明湖です。昆明湖の西堤は、西湖の蘇堤を模倣して造られました。中秋節に昆明湖に船を浮かべ、お月見をするのは地元の人々にとって欠かせない行事です。
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